化学プログラムについて

 自然科学及びそれに基礎をおく応用科学のめざましい進歩は、私たちの生活を大きく発展させてきました。その中で「化学」は、自然科学の中核分野として重要な役割を果してきました。自然科学の中で「化学」は、いわば「物質の科学」といえます。「化学」は、宇宙空間から人間の体内まで、広い範囲にわたって存在する物質の特性や反応性の原因を探求して、物質世界の基盤を明らかにして、これまでに存在しなかった新しい機能を持つ物質を創製してゆく科学です。今日、「化学」が対象とする物質は極めて多様で、低分子量の無機、有機化合物から種々の合成高分子化合物や核酸、酵素などの生体関連物質にまで及んでいます。また、半導体素子、機能性材料、バイオテクノロジー等の先端科学技術を支える基礎的研究への「化学」の貢献は多大なものがあります。さらに、地球環境に関わる問題の解決を目指す環境科学に対しても「化学」は深く関わっています。このように、「化学」は数学、物理学、生物学、地学などの基礎科学から、工学、農学、医学、薬学などの応用科学に至る分野にも深く関わりを持ちながら発展を続けてきましたが、持続可能な社会の実現を目指す21世紀においても、「化学」の役割はますます重要になっていくでしょう。
 化学プログラムでは、このような化学の本質、特長に基づいた教育と研究に取り組み、そして社会の発展に貢献することを目指しています。

化学科紹介