時の流れは速く、新潟大学での4年間の生活が今終わろうとしています。思い返してみると忙しい毎日でしたが、密度の濃い充実した4年間となりました。入学当初は、自分がイメージしていた『化学』と、実際に大学で学ぶ『化学』とのあまりのギャップに困惑するばかりで、好きで飛び込んだこの世界を次第に嫌うようになりました。結果、化学に対する興味を失っていったのですが、そんな中でも学友たちと出会い、互いに叱咤激励し合うことで幾多の困難も打破することができました。こうして生まれた絆はこの4年間で得られたかけがえのない財産であり、共に過ごした日々は良き思い出となっています。
そして、有機化学と出会ったことで再び化学に関心を持つようになり、有機研へ配属された今年は、朝から晩まで夢中になって実験に明け暮れる毎日を過ごしました。指導教官や先輩方にも恵まれ、研究者としての姿勢や技術を学ぶことができました。研究の奥深さと厳しさ、その中に突如として湧き出る興奮と感動、これらを体感できた私は幸運であり、この貴重な経験は私の将来に大きな影響を与えることでしょう。
春からは大学院に進学し研究生活を続けていきますが、新天地で新分野への挑戦となります。不安は尽きませんが、この4年間で培った知識や経験を自信にして精進していきたいです。