共通機器

 NMR(核磁気共鳴装置),IR(赤外吸収分光装置),MASS(質量分析),EA(元素分析)などの分析は、学内の共通機器を使用しています。


1.NMR(Varian 400 & 700MHz,2010年導入)(Bruker 400MHz,2015年導入)
 有機化学の研究を行う上で最も重要な分析機器です。

  


2.質量分析装置(Thermo Fisher Exactive,2010年導入)
 LC-MASSです。イオン化法はESIもしくはAPCIが使用でき、高分解能測定(HRMS)も容易に測定できます。有機合成の論文投稿の際、HRMSあるいは元素分析(EA)のデータが必要となりますが、この装置が導入されたおかげでデータ取得の負担が軽減されました。

 


3.FT-IR(日本分光,FT/IR-4600&ATR装置,2018年9月導入)
 FT-IRです。最近は論文にIRデータを記載せず、NMRスペクトルのコピーとHRMSデータ記載で充分という研究者も増えてきました。そのような状況でも反応形式によっては記載必須と個人的に考えています。特に私の研究では転位反応を行っていますが、反応前後で分子量が変わらず官能基が変化するので、IRデータの重要性が高いです。

 


4.元素分析装置(ジェイ・サイエンス・ラボ,2010年導入)
 ジェイ・サイエンス・ラボ社のマイクロコーダ-JM10を中心とした装置一式です。2010年度の学長裁量経費により、古いながらなんとか生き残っていた旧装置(Yanaco CHN Corder MT-3)の更新ということで一式(本体,還元銅再生装置,ミクロ天秤など)が導入されました。
 学生の頃は化合物を純度良く得る必要があったため、自分自身で測定するわけでもないのに敬遠していました。しかし、必要に迫られて実際に自分自信で測定してみると、かなり使える装置であることがわかりました。なんといっても測定できる有機化合物の適用範囲が抜群です。例えば有機−無機ハイブリッド材料に含まれる有機化合物の含量を求めることができます。
 質量分析装置では有機化合物の純度についての情報はほとんど得られません。また四級アンモニウム塩のような正電荷を持つ化合物や、水素結合などの比較的緩い相互作用により形成される複合体については正確に同定できません。維持費として消耗品代が必要なものの、機器のメンテナンスにそれほど神経を使わなくともよいという利点があります。

  

  


5.FT-IR(Perkin Elmer,Spectrum GX) ※2018年8月利用終了

 
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